田子の浦港振興ビジョン推進協議会は30日、にぎわいづくり部会(有川一博部会長)の会合を富士市鈴川町の田子の浦埠頭本社で開いた。前田の漁網倉庫跡地での飲食施設の民設民営について、事務局から運営事業者の公募要領案の説明を受け、意見を交換した。
漁網倉庫跡地は田子の浦漁協とふじのくに田子の浦みなと公園の中間地点。市などは振興ビジョンで漁協から公園までの一帯を「プロムナードエリア」に位置付け、跡地の利活用を含めたにぎわいづくりに向けた各種整備を進めてきた。
公募要領案によると、設置される施設は、コーヒーや紅茶など、主として飲み物を提供する店舗を想定している。跡地の敷地面積1194平方㍍のうち、施設設置ができるのは北側の465平方㍍の区画。施設の構造は、護岸工事等の際に支障がないような仮設構造とする。
事業者は公募型プロポーザル方式で選定。市議会への説明などを経て公募要領等を公表し、審査の後、来年3月上旬に優先交渉権を獲得した事業者と基本協定を結ぶ。
営業日は利用者の利便性を考慮して通年営業を基本とし、営業時間は地元と協議して住民に配慮した設定とする。飲食施設に設置したトイレは、営業時間内はプロムナードエリアを訪れた人なども利用できるようにする。
公募型プロポーザルでは、▽将来像との合致(施設のコンセプトやデザインイメージが合致するか)▽利用者へのサービス(営業日時やメニューの内容、価格設定など)▽安定的・継続的な施設運営(出店・集客実績や財務状況など)▽その他の提案(地元食材の活用や地域貢献など)―の4項目を軸に審査する。細かい審査基準や配点などは今度、審査委員会で決める。
飲食施設の公募案示す 田子の浦・漁網倉庫跡へ設置

