関係機関と協議を進める
小長井義正市長は令和10年にオープンを予定している富士駅北口駅前公益施設内での就職等に関連する情報交換や相談等を気軽にできる「キャリアカフェ」の定期的な開催や市内企業をPRするコーナーの設置に向けて関係機関と具体的な協議を進めていく考えを示した。8日の市議会9月定例会議で荻田丈仁氏(心政富士)の一般質問に答弁した。
市は富士商工会議所による直近の中小企業景況調査で、物価高騰の影響と人手不足に関する声が多く挙げられているなど、近年の慢性的な人手不足が、市の経済に大きな影響を及ぼしていると推察。今年3月の届出では、18歳は74人の転出超過、22歳は109人の転出超過となっており、大学進学や就職を迎える年代に転出者が多い。若い世代のUターン率が低い理由の一つとして、市内企業の魅力が十分に周知されていないことを挙げている。
富士商工会議所では、吉原工高との共催事業として、市内企業で働く卒業生から、製品紹介や仕事のやりがい等について気軽に対話できるキャリアカフェを定期的に実施。先月、市に提出した要望書「富士駅北口駅前公益施設での地元企業と若者との交流の場の創出について」で、地元企業のPRやキャリアカフェの取り組みを求めている。
小長井市長は「若い世代と企業が、互いに就職等に関する情報を共有できる環境整備が必要」との考えを示し、UJIターンの促進や地域経済の活力向上のため、同施設内でのキャリアカフェ開催に向け「現在行っているキッズジョブやエキキタテラス等のイベントにおいて、先行して実施することも検討していく」とした。

