北斎サミットへ 実行委員長の神山さん来富

(2018-08-16 14:00)

法蔵寺北側の高台を視察する神山さん(左)
法蔵寺北側の高台を視察する神山さん(左)

北斎サミットジャパン委員会の委員長で『知られざる北斎』などの著書で知られている神山典士さんが16日、富士市中野字片倉町の法蔵寺を視察し、同寺の白木智馨住職や森田正郁副市長、市民グループ「富士市に残る北斎の足跡を辿る会」の木内陽子さんらと懇談した。

同委員会は2019年に葛飾北斎が170回忌を迎えることから、北斎の偉業と業績を顕彰し、日本が世界に誇る江戸文化≠世界に発信するために今年6月に発足した組織。

今年9月には北斎ゆかりの地を巡る『墨田小布施北斎巡礼250`世界大会』を開催する。

神山さんは「葛飾北斎は日本初の風景画家で、庶民に旅行の概念を広めるために作品を描いたといわれ、これが歌川広重などにつながった。約170年がたち、新たな動きが生まれるのは深い物語のように感じる。富士山の魅力に加え、北斎というキーワードでインバウンドにつなげ盛り上がるようにしたい」と展望を示した。

葛飾北斎の浮世絵『冨嶽三十六景』の一つ『駿州片倉茶園ノ不二』は法蔵寺北側の高台で描かれた―という説がある。

『駿州片倉茶園ノ不二』に描かれた場所は現在まで確定しておらず、これまでに複数の説が挙げられている。

同市中野字片倉町もその一つで、片倉という地名が共通すること、法蔵寺の裏山から望んだ富士山と伝法沢、茶園が作品の構図と似ていることなど、専門家の間でも可能性を指摘する意見がある。





        

 

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