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記者ひとり言 「定年後の時間」(内)
先日、ある会合で定年後の生活が話題にのぼった。会合のメンバーの約半分は定年を過ぎた人たち、残り半分は、10年前後で定年を迎える人たちとあって、話は本来の議題もそこそこに大いに盛り上がった。

いろいろ意見は出たのだが、実際に定年を迎えた人たちから一番多く聞かれたのは「仕事に追われる生活から開放され、のんびりとした気分に浸れるのはほんの数カ月。あとは有り余った時間をどう使うか悩む日々」ということだった。

中には、身につけた技術を生かし、再就職を果たした人もいたが、大部分は「毎日が日曜日」の状態。仕事人間だった当事、あれほど憧れていた「自由な時間」が苦痛に感じている人も少なくなかった。

結局、現状を話した側も、それを聞いた側も互いに「あ〜あ」という大きなため息で締めくくられたが、何ともやりきれない思いが募った。

ただ、その中に、ごく一部ではあったが定年後の生活を楽しんでいる人もいた。その人は、他の人同様、定年後、一時暇をもてあましたというが、「このままではだめだ」と、公民館の絵画講座を受講。当初はそれほど熱を込めてはいなかったというが、習ううちに絵を描くことが趣味となり、今は夫婦で全国にスケッチ旅行に出かけているのだという。

「50の手習いとバカにしちゃいけないよ。あなた方もため息などつかず、今から何かに挑戦したらいかが。きっといいことがありますよ」、笑顔で話すその方の言葉に、みな最敬礼だった。

[2006-08-04-00:28]
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