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記者日記 「忘れない」心に刻んで (杉)
(富士市内の)各中学校が、主に一年生を対象に取り組んでいる職業講話の講師として、何度か教壇に立たせていただいたことがある。

生徒の関心は、全国で話題になるような事件、事故などの取材の仕方にあるようだが、その都度「現在だけではなく、過去にも目を向けることが大切」としたうえで一枚の新聞の切り抜き写真を紹介している。

「焼き場に立つ少年」と題したこの写真は、戦争が終わった1945年、米従軍カメラマンが長崎で撮影したもの。(死んだ弟を背負い)直立不動の姿勢で一点を見つめている少年をとらえた写真からどんな言葉が連想できるのか、生徒に投げ掛けている。

新聞の見出しには、最大級の書体で「忘れない」とあり、伝えることが報道の使命であり、今を生きる私たちの責務であることを話の内容にしている。

戦争の悲劇は、戦地だけではない。第二次大戦中、ポーランドのアウシュビッツ強制収容所ではユダヤ人が大量虐殺され、戦後、極東地区では65人もの日本人兵が(敗戦により)旧ロシア全土に抑留させられた。

現在も約5万人が凍土に眠っているとされるこの悲劇は、10数年前から「シベリア抑留関係展示会」として、全国を巡回して伝えられている。

県内では初とされるこの展示会が、きょうから4日間、富士市のロゼシアターで開かれる。当時の資料を直視し、今を生きる者として、「忘れない」を心に刻んでおきたい。

[2006-06-02-01:48]
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