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富士市の竹取物語
富士市比奈にある竹採公園
(富士市比奈にある竹採公園)
富士山かぐや姫会は、「富士市のかぐや姫伝説をブランド化し、全国に発信、まちの活性化につなげていこう」と昨年11月に発足した。

ことしから本格的な活動を踏み出す同学会を取材し、富士市の竹取物語が、ごく一般的に読まれている物語とは内容が少し異なることがわかった。

一番大きな違いは、一般的にかぐや姫は「月の世界」の人であり、満月の夜、悲しむ竹取の翁夫妻を残し、月に帰っていくのだが、ここ富士市に伝わる物語では、かぐや姫の正体は富士山の仙女で、最後は富士山の山頂にある大きな池に囲まれた宮殿(仙洞)に帰るという設定。

また、かぐや姫に求婚する相手も、帝や公家ではなく、駿河の国を治めていた国司であることなど、なかなか興味深い内容となっている。

この物語は、明治十七年に村々の情勢を報告した「皇国地誌編輯(こうこくちしへんしゅう)」の比奈村古跡(ひなむらこせき)の条に記されており、比奈の竹採公園には、この物語に合わせ「神授の竹」「竹採塚」「見返り坂」「大池」「国司の庭」「降天の丘」などが設けられている。

このほか富士市には、白隠禅師(はくいんぜんじ)の「無量寿禅寺草創記(むりょうじゅぜんじそうそうき)」(一七一八年)の中にも竹取物語が記されている。

ここでは「寺は雲門と名づく、赫夜姫(かぐやひめ)の誕育の跡なり、竹取翁の居所なり」と記されている。しかし、この物語も最後の部分の内容が違い、かぐや姫は天子の求婚を振り切るために富士山頂の岩窟に身を隠してしまい、やがてそれが「かぐや姫は富士山のご神体」という発想に結びついたのだという。

[2007-01-05-00:16]
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