重度の心臓病「拡張型心筋症」を患う富士市の吉岡奈緒ちゃん（６）への支援の輪が岩手県雫石町まで広がっている。

２９日、同町に派遣されている富士市職員が一時帰着し、同町職員互助会から預かった浄財２０万円を「なおちゃんを救う会」共同代表の山田美信さんに手渡した。

友好都市提携を結んでいる富士市と雫石町。富士市では、平成２５年８月に同町で発生した豪雨災害の復旧作業をサポートするため、同年１１月から技術職員の橋本剛さんを派遣している。

支援は、互助会代表の櫻田久耕副町長が富士市のウェブサイトを通じて、奈緒ちゃんの存在を知ったのがきっかけ。その後、櫻田副町長が職員に募金を呼び掛け、１５日までに２０万円が集まったという。

２８日現在の募金額は１億７７４９万７７０３円。これに対し、目標額は２億７０００万円と及ばない。同会では、心臓移植手術を行うコロンビア大学病院に支払う保証金１億８７５０万円に到達した時点で、渡航準備を開始したい考え。

奈緒ちゃんは現在、東京大学医学部付属病院に入院しており、同会では一層の協力を呼び掛けている。