Fuji映画館復活プロジェクトは13日、講演会「映画館再興からみる地域文化とまちづくりの行方」を富士市吉原の市民活動センター・コミュニティfで開催した。
平成26年度地域づくり団体支援事業の助成を受け実施。広島県尾道市にあるシネマ尾道の支配人・河本清順さんを講師に、富士市に映画館を復活させるためのヒントを探った。
河本さんは、尾道市にあった唯一の映画館が閉館したことを受け、平成14年に尾道に映画をつくる会を立ち上げ、16年にはNPO法人シネマ尾道を設立。4年の歳月をかけて、中国地方初のNPO法人が運営する映画館を開館した。
この日の講演会では、開館までの道のりや、その意義、映画館がもたらす街への影響などについて伝えた。
開館に向け、「まずは市民に大スクリーンで映画を見ることの素晴らしさを感じてもらうことが大切だと思った」とし、2カ月に1度、ホールを借りての自主上映会を開催してきたことを紹介。上映会会場で募金を集めたり、一緒に活動する仲間を募ったりして活動を広げ、集まった2700万円で廃業した映画館を改装し、中古の映写機を購入してオープンを果たした。
経営面では、映画と尾道の文化をつなげることを心掛け、積極的に市民参加型のワークショップを開催したり、コンサートや講演会の会場として活用したりしているという。