QC(クオリティー・コントロール)サークル静岡地区東部新春大会が富士市富士町の市交流プラザで開かれた。
QCサークルとは、第一線の職場で働く人々が、継続的に製品・サービス・仕事などの質の管理・改善を行う小グループ。自主的に運営し、QCの考え方や手法などを活用し創造性を発揮することで、人材の成長につなげる目的もある。
全国に約4万8000サークルある中で静岡県には約2800団体あり、愛知、大阪に次ぐ規模だという。
毎年恒例の新春大会は、活動経験が少ないサークルの発表の場となっている。ことしは製造部門で6サークル、JHS(事務・販売・サービス・医療・福祉)部門で4チームが発表。
県東部全域から265人が訪れ、他のサークルの取り組み事例を学んだ。
富士市のジヤトコプラントテックの「原動」は、「汚水槽満水対策による工数削減」をテーマに発表した。
同社では、1号汚水槽の満水による突発作業の処理に苦慮していたが、発生時間、原因などを調査解析することで、その課題に取り組んだ。
対策としては、▽洗浄機のバルブを小径に▽ポンプの羽根車の変更▽配管内の清掃―などを実施し、1号汚水槽の工数ゼロを達成。他部署を含めた活動で、排水についての重要性を認識して環境事故の防止につなげ、サークルの問題解決力・品質意識を向上させる成果を上げた。
会場ではQC活動の進め方に関する講演会も開かれた他、発表内容の審査や講評も行われ、今後の活動へ向けたヒントも示された。