約250年ぶりの神殿造営事業を進めている富知六所浅間神社(通称・三日市浅間神社)で13日、本殿の工事が完了し遷座祭が行われた。同神社に祭られている六柱の神霊が、祓(はら)い清められた神殿に遷された。
翌14日には神前に供物をささげ、舞を奉納する大御饌祭(おおみけさい)が行なわれ、遷座の慶事を祝福した。
同神社は孝昭天皇2年(紀元前474)に創建され、延暦4年(785)に噴火を繰り返していた富士山腹から現在の地に遷座したと伝わっている。
旧神殿は宝暦12年(1762)に造営されたが、長年の歳月を経て老朽化。想定される東海地震に対する備えも施せないことから、遷座1220年と富士浅間五社勧請1200年を記念し平成17年に奉賛会を組織した。
神殿の建設は伝統工法にのっとり、昨年1月の「地鎮祭」から始まり、このほど、木造平屋で床面積約463平方メートルの堂々たる神殿が完成した。